#30 「吉井川によせて」

永瀬清子の世界

21-10-2024 • 3分

永瀬さんは、「吉井川によせて」の中で、吉井川を「古くてあたらしい女」だと表現しています。そして「お前はいつも私だ」と自分と重ねていることが印象的です。永瀬さんは、岡山県の三大河川である吉井川、旭川、高梁川を「美しい三人の姉妹」にたとえた詩も作っています。永瀬さんの暮らした赤磐市松木は吉井川が近くを流れることから、とりわけ親しみを感じ、日頃から詩人の目でみつめていたことが想像されます。<文・小林章子>