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朗読のアナ 寺島尚正
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ラジオアナウンサーは言葉を読み語る表現者。 文化放送から、四十年にわたってリスナーに語りかけている寺島尚正アナウンサーがさまざまな作品を朗読します。 その声が紡ぎ出す物語に耳をすませ、語りから無限に広がる想像力、日本語の奥深さをご堪能ください。
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2日前
山川万夫 「相性はーワタクシ」
一般の人々もコンピューターを認識しはじめた1960年代は、科学技術の時代であり、情報化社会が盛んに語られた時代でもありました。この時代に発表された小説ですが、主人公の設定や描かれている人間と先端技術の関係は、現代に置き換えても通じます。まだパソコンのデータが内蔵記憶ではなく、パンチカードであったころが舞台です。
エピソード
2日前
山川万夫 「相性はーワタクシ」
一般の人々もコンピューターを認識しはじめた1960年代は、科学技術の時代であり、情報化社会が盛んに語られた時代でもありました。この時代に発表された小説ですが、主人公の設定や描かれている人間と先端技術の関係は、現代に置き換えても通じます。まだパソコンのデータが内蔵記憶ではなく、パンチカードであったころが舞台です。
1週間前
山本周五郎 「怒らぬ慶之助」
薩摩の藩主が江戸から連れてきたのは、華やかな経歴を持ち、如才なく、見た目もいい若侍。藩では名門の家柄に育ち、小身ながらも武芸に秀でた俊英と一目置かれている慶之助は、寡黙で不愛想でいつもむっつり。この二人がつかぬことから対決することになる。それぞれの武士道が勝負を分かつ。
09-12-2024
夏目漱石 「正岡子規」
盟友の正岡子規の食い意地について尋ねられた夏目漱石は、思い出すままに語り出します。諧謔精神でつながった二人ですから、気取りや持ち上げるなど野暮なことはせずに、飄々と子規の魅力を浮き上がらせます。二人の気のおけない関係がうらやましくなります。
02-12-2024
小山清 「遁走」
若さにまかせて家を飛び出した三度の経験を回想します。成長するにつれて、その理由は違っており、それぞれ微妙に違った結末を招きます。家出という経験を通して、若者の成長を考えさせられる短編です。
26-11-2024
太宰治 「あさましきもの」
人の心にいつまでも残るキズは、他人から与えられるものではなく、自分自身のあさましい行動の方が消えることなく深く残ります。世間には知られることがないからこそ、内に底にと沈んで澱のようにたまっていきます。太宰ならではの人間観が垣間見えるスケッチです。
20-11-2024
小泉八雲 「停車場にて」
強盗を犯して捕まった犯人が助かりたいばかりに、若い警官を殺めて逃走します。その犯人がついに見つかり、群衆の中を連行されていく場に、小泉八雲はいました。そこで起きた出来事に、八雲は日本人ならではの心情と反応をみます。
14-11-2024
大阪圭吉 「三の字旅行会」
東京駅に降り立った女たちの荷物を運ぶ赤帽がいる。その赤帽はすべてが「3」にまつわるタイミングで現れる。あまりにも揃い過ぎていることに気が付いた赤帽仲間は、その理由が気になって仕方がない。たまらず本人に聞くと、それなりの理由を説明されたのだが‥‥。
08-11-2024
鈴木三重吉 「岡の家」
貧しい農家の少年は毎日仕事に追われながら、遠い彼方に見える金色に輝く窓の家を見て、いつも思いを巡らします。珍しく休んでいいといわれた日、少年はその窓を見に行くことにしました。少年がそこで出会い、見つけたものはなんだったのでしょうか。
03-11-2024
小川未明 「奥さまと女乞食」
世の中には、豊かな暮らしを送りながらも、貧しい人々の苦しみや痛みを我がことのように受け止められる人がいます。しかし、いつも慈悲深く施しをいとわない人にでも、人を疑う気持ちが芽生えることはあります。真実はどこにあったのでしょうか。
27-10-2024
高村光太郎 「道程」
「道程」は高名な詩ですが、教科書等に掲載されて多くの人が口ずさんでいたのは短く書き直されたもので、発表当初の長かったものは意外に知られていません。当時の美術界の古い体質に挑むとともに、千恵子との新生活が始まろうとした光太郎の前進する気持ちを表した詩でした。その全文です。
22-10-2024
島崎藤村 「幸福」
ある時、「幸福」が人々の家を訪ね歩きます。「幸福」が訪れれば誰しもが喜んで受けいれそうなものですが、そうはなりません。「幸福」が「幸福」の姿で訪れるとは限らないからです。「幸福」がもたらされた家はどんな家だったのでしょうか。
13-10-2024
菊池寛「大力物語」
伝承話は人々の口伝えに語り継がれるうちに、脚色され面白く誇張され、時にはバカバカしいほどの大ボラに変化することがあります。得てしてそのような話の方が面白がられ、長く残ったりもします。手練れの菊池寛が、大力にまつわるそのような話をまとめました。
10-10-2024
田中貢太郎 「指環」
和漢の怪談に精通した田中貢太朗の短編です。深夜に雨宿りのため空き家に無断で上がり込むと、どこからともなく女が現れます。簡単な、しかし不可解な頼みごとをされると、無断で上がった後ろめたさと申し出られた報酬にひかれて引き受けてしまいます。そして、そのほんのちょっとしたことが凄惨な事件を引き起こしてしまうのです。
06-10-2024
中谷宇吉郎 「鉛筆のしん」
最近は鉛筆をナイフで削ることは少なくなっているように思います。削り方は人さまざま、先を細く鋭くする人もいれば、短く尖らせない人もいます。そんな鉛筆の削り方を題材にして、著名な物理学者が、暮らしや生き方の規範について話が繰り広げられていきます。
01-10-2024
正岡子規 「ランプの影」
正岡子規が俳句や短歌のみならず、日本文学全体に大きな影響を与え、多大な功績を残したことはいうまでもありません。22歳で喀血して以来、その創作の多くは病に伏せる床のなかで行われました。身辺にあるものを見つめ、思索を巡らせては発見を続けました。物の形から人の顔を思い浮かべ、揺れるランプの炎の向こうに幻想を膨らませます。そんな子規の日常が映し出されたような掌編です
29-09-2024
正宗白鳥 「玉の輿」
家父長制社会で女性の社会進出にも就学にも消極的であったころは、同じように庶民の娘として生まれても、嫁入り先次第で人生が大きく変わってしまいました。娘をなんとか豊かな家庭に嫁がせようとする親もいれば、今の暮らしが幸せと考える親もいます。しかし現実はシビアです。
22-09-2024
菊池寛 「船医の立場」
嘉永七年、伊豆の下田に黒船がやってきた。鎖国で世界から遅れをとった日本に危機感を抱いていた吉田寅二郎こと松陰、「何事もならぬといふはなきものを、ならぬといふはなさぬなりけり」の人、世界が見たいと矢も楯もたまらず、乗り込もうともくろみます。日本の歴史にを変えた密航未遂事件の裏側。
12-09-2024
和田信賢 「厳禁の広告放送」
ラジオ方法の開始とともにアナウンサーという職業が誕生します。日本でラジオ放送が始まったのは1925年、公共放送の電波にのせて多くの人に話しかけるノウハウをアナウンサーたちは作っていきます。和田信賢はその黎明期に活躍した伝説的存在の一人です。
09-09-2024
夢野久作 「瓶詰地獄」
航海中に遭難して孤島に取り残された兄と妹からのメッセージが入った瓶が流れ着きます。幼くして二人きりとなった兄妹は、意外にも過ごしやすく恵まれた環境の島で、手元に残った聖書を唯一の学びの糧としながら、すくすくと成長していきます。時を開けて流されたと思われる瓶のメッセージは、二人に不穏な変化が起きてることを想像させるのです。 We are reading masterpieces of Japanese literature with correct pronunciation.
08-09-2024
山川方夫 「トンボの死」
家族唯一の働き手として家を支えている若い会社員の女性は、夏休みの間に働きに来ながら不遇な生い立ちを語る大学生の青年に同情し、話し相手となって励まし続けます。夏が終わるころに青年は去り、お互いを思いやる二人の関係を成り立たせていたのは"嘘"であったことがわかります。