この番組は、TCK(帰国生)の就職や仕事を選ぶ際のヒント集としてお届けします。元TCK経営者・社会人10年以上の先輩に、日本における「仕事」の選び方や多文化経験の活かし方をお聴きしています。
【本日のゲスト】
米NJ州小学校教諭/ 井尾 愛子さん【元TCK(Third Culture Kids):井尾 愛子さんのお話】
“怖がらずにどんどん違うことにチャレンジしてみることが、情熱とやりがいのある仕事に巡り合える道”
愛子さんは、米・NY州生まれ。一度日本に戻られて幼少期を過ごされますが、小学2年生で再びNY州に引越されます。小学2年から中学3年まで、合計約7年間をアメリカで異文化体験をされた元TCKです。日本の高校・大学は、帰国生が多い環境だったことから、とても居心地が良い学生時代を過ごせたと仰せです。自分に似かよった友人たちが存在する環境が、適応にはとても大事であると感じます。
愛子さんの社会人としてのキャリアは、証券会社よりスタートします。しかし、何かが違う!というご自身の感覚を頼りに会社を退社し、アルバイトを数多く経験されます。ドルフィンスイムで自閉症児にかかわることや、特殊教育に触れるにつれ、「教育」に携わりたいと思われたそうです。「歯車が動いた」という確信を得て、家出同然で単身NYへ飛び立たれ、アシスタント・ティーチャーの道を切り開かれていきます。大学院で更に学びを深め、現在は念願の教育の仕事をされています。TCKの経験から「なんとかなる!やってみればよい」という自信や、「他のカルチャーを慮れる」他者視点が培われたと話されました。愛子さんのあり方・想いが伝わるのではないでしょうか。
“TCKとして、これから成し遂げたいことは何ですか?"というTCKであれば頭をかすめる根源的な問いも質問させていただきました。「Project-Based Learning」という実践型の教育法を展開すると同時に、日本の教育を世界と繋げる活動も手掛けてみたいと、壮大な夢も語っていただきました。
TCKへのアドバイスとして、
「自分の感覚を信じて、ワクワク感や遣り甲斐を感じたら、すぐに動いてみよう。我慢しなくて良いです!」
とお言葉もいただきました。若いTCKの皆さんに、社会人として生きる上での励ましもいただいています。是非お楽しみください!
【配信者】
育ちネット多文化CROSS
代表・臨床心理士 初田美紀子
https://crossactnet.com