先が読めない相場では「高配当投資」 予想配当利回り13%も

REINAの「マネーのとびら」(日経電子版マネーのまなび)

09-08-2022 • 21分

日経電子版「マネーのまなび」のPodcastです。アメリカ出身タレントのREINAさんがリスナーと一緒にお金のイロハを学んでいきます。解説は日経ヴェリタス編集長の塚本奈津美です。

今回のテーマは「高配当で守りの投資」です。新型コロナの第7波まっただ中の夏休みシーズンですが、加えて政治も経済も落ち着かない情勢になってきて、年後半の投資を考える上でも難しい局面になってきました。こうした見通しがきかない市場環境の中で「守りの投資」を考える場合、ヒントは「高配当」です。

8月中旬にかけて主要企業の4~6月期決算発表が本格化しています。「増配」の方針を明らかにした企業のいくつかは、発表後に株価が上昇しています。増配とは株主に支払う配当金を増やすことです。3月期決算企業の場合、期初に方針を表明することが多いのですが、4~6月期決算時に増配の意思表示をするのは「思ったよりも業績が好調」ということを意味します。8月初旬にかけて日本郵船、商船三井、川崎汽船の海運大手3社がそろって実質増配を発表し、株価も素直に好感しました。日本郵船と商船三井の「予想配当利回り」は8月9日時点で13%を超えています。

配当投資のリターンを測るのにはこの予想配当利回りが使われます。日経電子版や日経ヴェリタスには上場企業のうち、高い配当利回りが見込める銘柄のランキングが掲載されています。番組ではこの数字の見方についても学びました。REINAさんは「同じ業種で比べたり、業績とのバランスを見たりすることも重要ですね」と話していました。

配当投資を志向するベテラン投資家の中には、より安定した銘柄を発掘する上で「連続増配力」に着目する人が増えています。アメリカをはじめ、連続配当力を持つ企業は強い競争力を兼ね備えている場合が多く、米著名投資家のウォーレン・バフェット氏が好むコカ・コーラも連続増配企業です。番組では高配当の企業を集めた株価指数に連動する上場投資信託(ETF)についても解説しています。

後半の人気コーナー「American Money Life」では、日米の「夏のお祭り」について話しました。今夏は日本三大花火大会の1つである新潟県長岡市の「長岡まつり大花火大会(長岡花火大会)」をはじめ、3年ぶりに夏祭りや花火大会の開催に踏み切るところが増えています。数年前に長岡花火大会を見に行ったというREINAさんは、あまりの美しさにオーストラリア人の友人たちと一緒に感涙してしまったと話してくれました。

訪日観光客も集まり、準備に時間をかける日本の夏祭りに対し、アメリカのお祭りは郡などの地域ごとにショッピングモールなどで「County fair」として開催するケースが多いそうです。祭りの楽しみの「食べ歩き」も、アメリカならではの定番スナックがあるとのことでした。感染拡大防止に配慮しながら、各地で祭が復活できる環境になるのを願うばかりです。