ソフトウェア受託開発、OA機器販売を事業とするNICS。
創業は、三井造船の下請けである山根船舶工業から始まり、1974年社内の電算部を独立させ日本情報管理システムを設立した。これがNICSの原点だ。先代の父・敬則氏の仕事であった。後日、敬則氏は玉野市長となり、慎一郎氏が社長就任したのは、2000年のことだった。経営危機にあった社を立て直し、本気の改革を成し遂げた旗印は「おおいなる下請け」。現在、国内の港湾物流事業で圧倒的な力を誇る三井E&Sのもと、物流システムソフトのほとんどを受注している。国の方針でサイバー、AIと港湾物流のシステムも大きく変化していくなか、NICSの「おおいなる下請け」としての力は欠かせない。そして、50周年をむかえた今年、2024年8月8日、NICSは東京証券取引所に上場を果たした。プロ投資家向け市場「東京プロマーケット」である。なぜ、目指したのか、企業にとっての上場の意味とは?そしてNICSの未来は?山根慎一郎56歳にトップインタビューです。