3回にわたってお伝えしてきた小田嶋隆さんについて。
今回が最後の回です。
今回は、2つの本(片方は本の中の一部)から、小田嶋隆さんの魅力をご紹介。
【紹介する本】
「わが心ICにあらず」
「13歳のハードワーク」(※「転換期を生きる君たちへ」所蔵)
処女作となった「わが心ICにあらず」の中で言えば、たとえば「ようこそデニーズへ」というエッセイ。
デニーズがどのようにできていくかを独自の視点で描写します。
「アメリカが、セイタカアワダチソウを尖兵として放ち、オオバコやススキを駆逐。次はアメリカザリガニを…」
と小田嶋隆さんならではの切り口(アメリカによる侵略パロディ?)・文体・リズム・言葉の重ね方が堪能できます。
また、「13歳のハードワーク」では、村上龍さんの「13歳のハローワーク」を批判。
作家という存在になれた村上龍さんが、サラリーマンという職業を上から見ているのではないか、という指摘があります。
また「職業こそが人間に生きがいと存在証明を与える最重要要素だという思想」を植え付けてしまうのではないか、という提言も。
こうした、我々のような人間が見落としてしまいがちなことに気づき、それを言葉にして世に問うという勇気がある方でした。
改めて今回、小田嶋隆さんの27歳から57歳までの30年間に思いをはせました。
どんな変化や意思の力があったのでしょうか。
独自の視点で見た世界について、憚ることなく言葉にして発してこられた小田嶋隆さんへの感謝を込めて、著作をポチりまくろうと思います。
-----
また皆さんのご意見もお聞かせください。
ご質問、扱う本のリクエストなどがありましたら、こちらまでDMをお寄せください。
https://twitter.com/Tomoki_Awano