頻発する自然災害にどう備える? 火災保険をうまく使うのが鍵

REINAの「マネーのとびら」(日経電子版マネーのまなび)

30-03-2022 • 21分

日経電子版「マネーのまなび」のPodcastです。アメリカ出身タレントのREINAさんがリスナーとお金のイロハを学んでいきます。解説は日経マネー編集長の佐藤珠希です。

今回のテーマは「自然災害へのお金の備え」です。東日本大震災から11年経ちましたが、最近でも3月16日の深夜に宮城と福島で最大震度6強の地震があり、今後も首都直下地震や南海トラフ地震などのリスクが指摘されています。近年は台風や豪雨による風水害で家を失うケースも増えています。これらの自然災害に対し、お金の面ではどう備えればいいのでしょうか。

備えの基本は、火災保険と地震保険に適切に加入することです。火災保険は火事に備えるものと思われがちですが、ガス漏れによる建物の爆発、落雷などの損害も補償対象で、最近はそれらに加えて台風などによる水災や風災も対象とする「総合型」が主流になっています。ただし、地震が原因で起きた火災や崖崩れ、地震による津波が原因の損害は火災保険では補償されません。火災保険に別途、地震保険をセットして加入する必要があります。しかし2020年度に契約された火災保険のうち、地震保険をセットしていた割合は68%でした。約3割が地震保険を付けていない現状があるのです。

また地震保険の保険金額はセットした火災保険の30〜50%までで、上限金額も決まっています。多くの場合、地震保険だけでゼロから家を建て直すのは困難ですので、不安な場合には保険会社が提供する「補償上乗せ特約」を付ける、単独で加入できる少額短期保険で上乗せを図る、といったことも選択肢になります。番組ではこうした損害保険の基礎知識や、保険料を抑えるための工夫などを解説しました。

後半の「American Money Life」のコーナーでは「ヘルスケアにかけるお金」を話し合いました。REINAさんはサプリメント大国のアメリカ出身らしく、「ヘルスケアといえばサプリメント。私自身は20代から毎日5種類くらい飲んでいて、月に2000〜3000円かけています」と即答していましたが、薬嫌いの佐藤編集長は「私はビタミン剤も含め一切飲んでおらず、代わりにミカンを食べています(笑)」と正反対。REINAさんによるとアメリカでは子供の頃から習慣的にサプリメントを飲むようで、2019年の調査では8割以上の国民が何らかのサプリメントを利用していたそうです。医療費が非常に高い国なので、個人の予防医療として広まっている面があるということでした。