地方出身の純一は広告会社に就職してかれこれ15年。昔は企画部のエースとして期待されていたが、いまは営業部で課長をしている。部長からは業績について、部下からはやりがいについて相談され、忙しい毎日を送りつつもどこか空虚な気持ちでいる。幼い時に母を失くした純一は、地元から鮮魚を運ぶトラックドライバーの仕事で忙しい父・敬三の代わりに祖母によって育てられたが、一度だけ、父は中学生の純一をトラックに乗せて、東京へ来たことがある。純一は会社の窓から見えるレインボーブリッジを眺めて、あの時、いまの自分と同じ年齢の父が言った言葉を思い出す。 レインボーブリッジ開通30周年特設サイトはコチラ https://www.shutoko.jp/ss/rainbowbridge30/