文献学では何をしている?「話し言葉研究に使える文献は?」「文芸作品は文字資料のメインではない」「古生物学と文献学の共通あるある」など、蔦先生に文献学について聞きました。
【目次】
00:00 話し言葉研究に使える文献はどれ?
09:55 平安物語は『すべらない話』だった?
15:18 たしかに話し言葉の特徴があった
17:47 『徒然草』は森鷗外パターン
25:33 同じ時代の作品でも事情は色々
28:12 文芸作品は文字資料のメインではない
33:46 古生物学と文献学に共通のあるある
39:58 本日の極めて重要な注意喚起
補足コメント
07:36 くらいから、『古事記』の読み方は一通りに決められるか、という話をしていますが、08:03くらいでは「厳密に再現するのは原理的に無理」とする説を紹介しています。この立場について詳しくは、小松英雄『国語史学基礎論』(笠間書院、1973年)の特に第3章をご覧になるとよいと思います。なお、現代の通説は、そこまでラディカルではありません。
10:18 くらいから、物語がもともと文字通り「物語る」ものだったという話をしています。これは色んな本に書かれていますが、提唱者である玉上琢弥『源氏物語音読論』(岩波書店、2003年。なお原著論文は1950年刊)が最も詳しいでしょう。この説には色々異論もありますが、20世紀後半から現代の『源氏物語』研究に大きな影響を与えたものなので、動画ではそのエッセンスを紹介しています。
【蔦先生のご著書】
◯抄物を読む: 『黄氏口義』提要と注釈
https://www.valuebooks.jp/bp/VS0089330960
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【堀元見プロフィール】
慶應義塾大学理工学部卒。専攻は情報工学。理屈っぽいコンテンツを作り散らかすことで生計を立てている。
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名古屋大学文学部卒。専攻は言語学。出版社で雑誌編集者として勤務。言語学の知識が本業に活きているかと思いきや、そうでもない。
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